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売却するのか、賃貸に出すのか

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売却するのか、賃貸に出すのか

 

「住まいを売却するか、賃貸に出すかで迷っています。どちらの方が良いですか?」という相談を受けることがよくあります。お客様のご事情や家族構成、物件によって変わってくるので、どちらが良いかは一概には言えません。そこで今回は、判断の一助となる考え方についてご説明します。

 

マンションの場合の考え方

 

マンションの場合、戸建より賃貸で貸しやすい場合が多くなります。マンションの多くが、駅から歩ける“徒歩圏内”、もしくは生活や通勤に便利なエリアに建っているのがその理由です。逆に、立地条件によっては賃貸需要はかなり下がります。

 

生活に便利な地域に位置するマンションは賃貸の需要がとても高いのが現状です。そのため、そういった立地に建つマンションをお持ちの場合、たとえば、「転勤で2〜3年他所へ行くけれど、また戻ってくる」といった予定があるケースなら、契約期間が満了すると、更新はできず契約終了する『定期借家』で貸すべきでしょう。

 

「借り手が多い」ということは需要が高いわけですから、もちろん、売却の査定額も高くなります。年数が経つに従って査定額もどんどん下がっていきますから、「高く売れるうちに売却」も大いに“あり”です。このように、駅近のマンションについては、「売る」「貸す」どちらもやりやすいため、所有者さんやご家族の考えによって決めるのが良いと思います。

 

戸建の場合の考え方

 

戸建は、基本的には「売却」が前提となるケースが多いです。もちろん、貸家もありますが、マンションより圧倒的に数が少ないのが現状です。また、マンションと同様に立地条件によっては、戸建を貸そうとすると需要が少ないため、賃料を下げても借り手が見つからないことが多々あります。「借り手を募集しているが半年も決まらない」など、決して珍しいことではなく、空室リスクが高いのが実際のところです。

 

このように、戸建の場合、賃貸で貸すのは総じて難しい場合が多いと言えます。

 

定期借家で貸した場合のリスク

 

借り手である入居者に物件をきれいに使っていただくことが大前提としてあります。“通常の使用によって部屋が消耗した分については責任を負う”という趣旨の「善管注意義務」は部屋を借りる賃借人にも適用されるからです。しかし、なかには乱暴に使う人もいるため、「思いのほか、付帯設備が傷んでしまった」「原状回復に思ったよりお金がかかってしまった」という話はよく耳にします。借地借家法は基本的に入居者を守るルールとなっているため、入居の期間によって貸し手の負担も増減するのが実際のところです。

 

とはいえ、「2年契約で更新は不可」といった条件で貸すのが定期借家です。「更新できなくてもいいから借りたい」と借り手に思わせるには、物件にそこそこの強みがなければ成立しません。つまり、定期借家でも借り手が見つかるほどの人気物件なら、貸し手側は有利な立場に立てるわけです。

 

一方、地方では基本的に貸家の文化が根強く残っているため、戸建貸しもかなり見受けます。地方で貸家が多いのは「売っても資産価値があまりないから」というのが正直なところ。貸して家賃収入を得た方が得策だからです。地方は都市圏に比べてマンションが少ないため、建物が古くなっても家賃次第で入居者は見つかります。

 

マンション、戸建ともに、貸した場合のリスクは大きく2つ。ひとつは「原状回復をするための費用が後でかかる」こと。もうひとつは「空室リスク」です。物件の貸し主であるオーナーさんは、固定資産税はもとより、マンションの場合は管理費や修繕積立金を払い続けなくてはいけないので、注意が必要です。

 

まとめ

 

「売却か賃貸か」は大きく、最寄り駅からの距離で考えるべきでしょう。離れている場合は売却で検討した方がいいと思います。貸したくても、借り手になるお客様の絶対数が少ないからです。鉄道の最寄り駅から「歩けるか、歩けないか」はとても重要で、歩けなければ借り手を見つけるのは困難になります。現地の賃料の相場から1割程度下げても借り手が見つからないこともしばしば。最寄り駅から歩けない物件の場合はとくに、売却を優先して検討することをお勧めします。

 

売却か賃貸かの判断で迷ったら、どうぞお気軽にご相談ください。

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